2014年12月20日土曜日

顕在意識と潜在意識

人間の心には、起きて思考しているときの顕在意識と、眠っているとき、あるいは顕在意識が休んでいるときに活性化してくる潜在意識の二種類があります
そして、この二つの心には相互作用があって、顕在意識が潜在意識に暗示を送り、それを充分繰り返していると、潜在意識はこれを真実のものと受け止めて、生活の中に表現していきます。
夢や理想の実現には、この二つの意識をどのようにコントロールするかが非常に重要になります。
たとえば、健康に例えると、病気になりたいと願う人はいませんが、病気になりたくないと思う人は多いはずです。
しかし、この思いを強く持ちつづけると、潜在意識は病気に関するキーワードに常に敏感に反応するようになってしまいます。
ちょっとした体調不良や、誇張したテレビの健康番組にも不安を覚えるようになってしまうのです。
つまり、病気になりたくないという意識はやがて、病気かもしれないといったネガティブ意識へと変換されてしまい、やがて本当に病気になってしまう可能性があります。
では、どのような意識を持てばよいのか?
健康になりたい、あるいは健康になるといったポジティッブな意識に変えてみることです。
この意識は、常に健康に関するキーワードに反応するようになります。
健康になるための食生活や、運動、健康になるための意識にも良い変化を与えてくれます。
この意識はやがて、健康になりたいという意識から、健康であるという確信に変化していきます。
意識は、思いを実現するための重要な要因です。



 
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2014年12月1日月曜日

一病一因論と一病多因論

一病一因論とは、一つの病気は必ず一つの原因で起きるという考え方です。
しかしながら、実際に病気は原因から結果が生じるのですが、一つの原因からいくつかの結果が生じたり、ある原因が生んだ結果が新たな原因となり次の結果が生じたりといった、いくつかの因果関係が段階的に積み重ねられている場合が多いのです。
つまり、病気は一病一因論ではなく一病多因論として捉えることが重用になります。
これは、徒手医学が対象とする体性機能(筋・骨格系)障害の治療を成功に導くためのキーワードです。
当院にも、複数の症状を訴えて来院される患者さんが多くいらしゃいます。
もしかすると、すべての原因が不良姿勢にあるのかもしれません。
しかしながら、不良姿勢の背景に姿勢筋や姿勢筋膜の問題があるかもしれません。
もしかすると、姿勢問題が強い感情の変化、つまり情緒(こころ)に起因していることもあり得ます。目の前にある症状から、如何に原因に近づけるかは、「一病多因論」の考え方が、とても重用です。



 
                 
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2014年11月20日木曜日

人間味ある治療

マッサージセラピストやヒーラーは、セラピストの術前準備(Therapist preparation)を非常に重要視します。
特に特徴的な方法に、センタリングがあります。
米国のヒーリングアーツ学院で、実際に頂いたテキストのセンタリングに関する一文をご紹介します。
Centering the breath and increasing awareness and relaxation of the therapist enables the therapist to observe more acutely the patterns of imbalance on the physical, emotional and psychological levels of the client and will ensure economic use of energy through the treatment.
「中心に意識を集中し深い呼吸を行うと、セラピストは開放され感性が高められ、物理的な不均衡のパターンを鋭く観察することが可能となる」
うまく訳せませんが、その様な内容が書かれています。
もう少しヒーリング的な表現をすれば、「自己の意識内を流れるエネルギーの行方を追い、自分と言う存在、自己と宇宙との関係を理解する」という感じでしょうか?
わかりやすく言えば、精神統一、瞑想などによって、自己の感受性を高めるということだと思います。
従来の医学的診断は、高度に洗練された分類法ですから、結論は客観性が高く、誰が判断しようと、ほぼ同じ結論に導かれます。
ところが、マッサージやヒーリングは、人間味あふれる行為によって、生じるパワー(エネルギー)を原始的に、単純に利用する方法ですから、全てはセラピストの感性によって決定されます。
ですから、セラピストの精神状態を、一定に保つことが、とても重用なのです。
近年のオステオパシーやカイロプラクティックの診断は、すぐれた分類法が確立されつつあり、どちらかというと医学的診断傾向が強くなっています。
しかしながら、徒手医学の現代医学には欠如した、手技という人間味あふれる行為が、極めて重要な気がしています。
治療に向き合う前の準備、今一度大切にしたいと思っています。





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2014年11月1日土曜日

温故知新

治療の仕事をしていると、日々様々な壁にぶつかります。
以前は、最新の治療技術に回答を求めることが常でしたが、最近は迷わず古典を紐解きます。
1900年にJ.M.Littlejohnによって書かれた、Definition Of Osteopathyの中に、
The treatment of diseases by scientific manipulations in connection with which the operating physician mechanically uses and applies the inherent resources of the organism to overcome disease and establish health, either by removing or correcting mechanical disorders and thus permitting nature to recuperate the diseased part, or by producing and establishing anti-toxic and anti-septic conditions to counteract toxic and septic conditions of the organism or its parts.
という文章があります。
これは、オステオパシーの定義に関する一文ですが、疾患の治療における、科学的なマニュピレーションの必用性と、治療は、単に力学的な障害を矯正や除去するだけでなく、内的な生命力の活性化させる方法論であるべきだといった内容が書かれています。
100年以上前に書かれたこの文章は、現在でも、普遍的な定義です。
温故知新は、古典や伝統、先人の学問など、昔の事柄の研究を通して、新しい意味や価値を再発見するという中国の古事ですが、クラシカルオステオパシーは、学べば学ぶほど、新しい発見を私

に与えてくれます。



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2014年10月25日土曜日

ホリスティック・ヒーリング

自然療法が目指すホリスティック・ヒーリングとは、全体治癒を意味する言葉です。
自然療法で、大切なことは目の前に見えている多くのものは、実際には見えていない原因によって形づくられているという真実を知ることです。
人間は、心・身・霊(spirituality)の統合です。
この三者が和合することで、健康と幸せは成り立っています。
私たちは、何事も複雑化し、病気まで複雑に分類していますが、原因はさほど複雑ではないかもしれません。
先端医学や最新技術崇拝に傾く現代医学で解決できない病気や症状の中に、古くからの手技療法というシンプルなやりかたへの回帰によって癒されてしまうものがあるという事実は、なんとも皮肉な話ですが、見方を変えれば、人間が素直な心で目を開き、自然の一部として自然な生き方を心がけるならば、人体という最も身近な自然を癒すために充分な、知恵と方法を与えてくれるのか

もしれません。




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2014年10月1日水曜日

自然療法は何を治そうとしているのか?

自然(自己)治癒力が最大限に引き出されたとき、人は驚くべき回復力をみせていきます。
症状の殆どは、循環系と神経系のアンバランスに起因しています。
何故、アンバランスを招いてしまったのかは千差万別です。
治療はあまり症状にとらわれず、自然(自己)治癒力を最大限に発揮できる環境づくりを基本としています。
つまり、脳脊髄液の循環を促進し、呼吸運動を活発にすることによって消化・吸収・循環・脳機能といったバランスが整えられて、初めて症状の改善をはかることが出来るのです。
せっかちな患者さんの中には、「毎日来るので早く治して欲しい」とか「仕事の関係で今月中には何とか…」「とりあえず痛いところだけ治して欲しい」とおっしゃる方がいます。
自然療法は心も含め、身体全体から症状の根本原因をとらえる医学です。
一日も早く症状から回復させて上げたいのは山々ですが、こういった患者さんの多くは既に時間というストレスに支配され、それが症状の根本的な改善を困難にしていることが多く、痛みが取れれば来ない、痛くなったら治療といった短期的な来院を繰り返してしまい、結果的に症状の改善が困難になっていく場合があります
特に初回の治療や、急性期の症状など劇的に変化する場合が少なくありませんが、治療の最大の目的は自然(自己)治癒力を最大限に引き出し、健康な状態を持続させることなのです。




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2014年9月30日火曜日

体の中の季節変化を知る

自然療法では、自然界にある四季の変化と同様の変化が体にもあると考えています。
それは同時に、体の動きと自然界の動きが一致していれば健康に過ごせることを意味しています。
春は陽気がのぼり始め、草木や虫も、外へ向かう季節です。
夏にはその陽気が盛んになり、秋は、実を結んで収穫の季節、そして冬はすべてを静かに蓄える季節となります。
この季節の変化を、人間の体の働きに当てはめて表現すると、春は生、夏は長、秋は収、冬は蔵となります。
つまり、春夏は生・長ですから、体の動きは内外ともに活発で、外向きに発散し、体の中のものを入れ替えています。
これに対して、秋冬は収・蔵し、内側のものを充実させるために、ものの出入りは内側が主体となります。
秋の訪れとともに、日照時間が短くなって心も体も抑制されるという不安をお持ちの患者さんが多くいらっしゃいます。
そんな時は発想を変えて、春夏に吸収したエネルギーを内側で充実させるための季節がやって来たのだと理解してみては如何でしょうか。
きっと夏から秋へ向かう心と体の準備が出来るはずです。





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